姿勢を変える

重心を落とす位置・腰の角度・胸部の角度などを、本来あるべき状態に調整し、真っ直ぐ自然に立つことを身につけます。

 

正しく立つことができるようになると、重さを筋肉で支える割合が少なくなくなるため、驚くほど体が楽になります。

 

正しく立つことができたら、正しい歩き方の指導も行います。一般的な歩き方の指導とは全く異なる方法で、自然で楽な歩き方が身につくよう訓練を行います。

 

普段の姿勢や歩き方が変わることで、体型にも変化が起こります。

普通ほとんどの人は、体重を支えるために太ももや腰回りなど、常に力が入っています。

重心の位置を正しい位置に移して力みをなくすと、入院して何日も寝ていると脚が細くなることからもわかるように、使わない筋肉は削ぎ落とされていきます。

逆にそれまで使われていなかった筋肉が活性化するため、代謝も上がり痩せやすい体質に変化します。

 

コアトレーニングやピラティスなどさまざまなアプローチから研究されているトレーニング要素として、『体幹を鍛える』『柔軟性を上げる』『体のバランスを整える』といったものが一般的に知られています。

これらを高めることは、体型維持やケガの予防、競技力向上などの面でも重要です。

 

しかし、これらの要素の良し悪しは、効率の良い立ち方や体の使い方を身につけることとはほぼ無関係と言えます。

体幹が鍛えられると、腕力や脚力を使ったときに体がブレにくくなるため、バランスがよくなり、体幹から強い力が発揮できるようになったと"錯覚"します。

 ところが実際には、手脚の筋力を安定して動かすための"土台として"体幹が強くなっているだけであり、体幹自体から強い力が出せるようになったわけではありません。もちろん筋力は強いに越したことはなく、体が安定すれば手脚の筋力も安定して発揮できるので出力は強くなります。

しかし、体のパーツの中で最も大きな質量を持つ体幹部を固めてしまうことは、運動効率を落とす最大要因となってしまうため、決して効率的な動きができているとは言えません。最大出力を発揮するための動きとは、体幹部を固めない動きです。体幹部が固まって土台としての機能しか持たなければ、結局手脚の筋力に頼る以外方法はなく、技術が介入できる割合も少なくなります。

 

ほとんどの方はそもそも「自分の体幹部はたしかに動いているし、固まっていない」と思っています。しかし、体幹部が”本当に固まっていない”動きを体験すると、明確にその違いを認識できます。

 

Postur & Movement Training(以降PMT)では、体幹部を固めずに動くことを徹底します。

そのためにまず最初に身につけるべきポイントが、『体幹部を緊張させずに立つ』ということです。

最初から全身の力を抜いて立つことは非常に難しいため、まずは体幹部に集中して取り組みます。体幹部が余計な筋肉の縛りから解かれることで、『動きの土台』であった体幹部が『動きの起点』に変わります。

ここが非常に重要で、PMTの立ち方の練習は、ただ姿勢を良くするのが目的ではなく、動きの質を変えるための体勢を作るために行います。

まずは、この変化を体に起こすことが重要です。

 

 

 

効率よく体を使うには、『体幹を”鍛える”トレーニング』ではなく『体幹を“使える”トレーニング』である必要があります。

この意識の差が、動きと力の質を左右します。


動き・力の質を変える

動きの起点を末端(接地している脚や相手に接している腕力)ではなく、『体幹部』に変えることで、自然な筋肉と骨格の連動が起こり、劇的に身体能力が向上します。

また同時に、接触点でぶつからない性質の力を発揮できるようになります。

この種の力は、自分より筋力・体格が勝る相手と真正面から押し合うような状況で、非常に有効に作用します。

 

体験された方はみんな「わけがわからない」というような反応をされます。

一般的な運動理論は、誰もが理解できる体の感覚をベースに、要素別に分解して説明されるため、本や映像でも十分理解することができます。

しかし、体幹部を固めないことで生じる動きや力は、おそらくほとんどの人が意識したことのない感覚がベースとなっているため、言葉や映像だけで理解することはとても困難です。

目の前でゆっくり何度も動いて見せたとしても、原理が全く読み取れないほど捉えづらい動きです。

そのため、まずは自分の体で体感し、全身の感覚で捉えることがとても重要となってきます。その感覚をベースに、関節や筋肉の使い方など詳細に指導を行っていきます。

 

このように書くと、非常に難しいことのように感じられるでしょうが、姿勢を調整をすれば、ほとんどの人が体幹部からの動きをすぐに体現できます

しかし、一度動いてしまうと整えた体の状態が乱れて力んでしまうため、最初は自分で再現することができません。定着させるまでの過程が難しいのです。

 

定着させるには、体の各部をコントロールする能力と、ある種の『センス』が求められます

PMTでは、その能力とセンスを磨くことにつながる動きや意識の持ち方を、個人の状態をみてさまざまなアプローチから指導します。

単に鍛えたり知識や技術を積み重ねるのではなく、非常に捉えづらいものを捉えて離さないための感性を養うことが重要です。

ただ、考え過ぎて緊張していてはできるものもできなくなってしまうため、リラックスして取り組めるよう、型にはめることなく自由な雰囲気の中で練習します。


筋肉を緩ませ、可動域を拡げる

体の要所要所の関節・筋肉の力みを緩め、正しく動かすトレーニングを行います。

例えば脚の余分な力みが抜けてくると、太ももが細くなり、太ももの裏側の筋肉(ハムストリングス)や大腰筋が機能的に使えるようになります。

 

特に、大腰筋を正しく使えるか否かで、身体能力が大きく変わってきます。

PMTでは、いくつかの簡単なトレーニングで大腰筋を使えるよう訓練します。

また、肩甲骨の可動性を高めるトレーニングも行いますが、慣れてくると肩甲骨が揺れ動くほど筋肉が緩み、背中からきれいに剥がして自由に動かすことができるようになります。

 

ネコ科の動物の動きがそうであるように、本来腕と肩甲骨はセットで動く構造となっています。

しかし、ほとんどの人は肩甲骨が背中に張り付いた状態となっており、腕は肩関節を中心としたヒンジ運動となっているため負荷が集中し、肩凝りや四十肩・五十肩といった症状の原因となっています。本来の構造通りの使い方ができれば、体幹部の力が手先まで効率よく伝わるようになり、同時に肩凝りや動作起因の肩関節の痛みからも開放されます。

 

無駄な力みがなくなれば全身が効率的に機能する状態になり、単純な筋力トレーニングなどでは作れない、しなやかな体に仕上がります。


格闘技・護身術

PMTでは、格闘技や護身術を運動として取り入れています。

キレイなフォームでパンチやキックを打てるよう意識しながら、楽しく体を動かします。

あくまで姿勢・動きのトレーニングがメインですので、息抜き程度に考えていただいて大丈夫です。

 

しかし、それでいてキレのある本格的な動きが身につくように、格闘技ジムで指導員を務めたトレーナーが個人のレベルや状態に合わせ、わかりやすく無理なく無駄なく指導します。

 

また、パンチやキックなどの打撃技術の他に、護身術も指導します。

技の種類をたくさん覚えるのではなく、力の強い相手にも技を効かせられるように、正しい体の使い方を意識して練習を行います。

 

ミットトレーニングも行いますので、ストレス解消や運動不足解消にも最適です。


こんな方におすすめ

■体のために運動をはじめたいが、ジムやスポーツサークルに入会しても長続きしない
○Posture & Movement Traning(以降PMT)は、筋力トレーニングや有酸素運動などの体の資源を増やしたり強化するトレーニングとは異なり、効率化することに重点を置いたトレーニングです。

体のコリや歪みを『筋膜リリース』で改善し、さらに姿勢や体の動かし方を意識して変えることで、日常から疲れにくい体に変えていきます。そのため、多忙で翌日に疲れを残したくないという方や、スポーツジムが長続きしないという方でも、積極的に続けていくことができます。それでいて、体型や身体能力に大きな変化を起こすことが可能なため、お疲れ気味のお父さんからアスリートまで、幅広い層の方のニーズにお応えできるトレーニングです。

 

■コンタクトスポーツで、自分より大きな人に当たり負けしない体幹を身につけたい
○PMTのトレーニングを経験した方に最も驚かれるのが、体格の小さな人が圧倒的に筋力や体格の大きな人に対して力負けしなくなることです。ウエイトトレーニングやコアトレーニングなどの一般的なトレーニングとは根本的に異なる方法でフィジカル要素を強化します。
強化すると言っても単純に筋力をつけるのではなく、体の使い方を変えることで効率的に力を発揮できるように訓練します。アメフトやラグビーのように真正面から押し合うような状況で、特に効果を発揮できます。

 

■ぽっこりお腹をへこませたい。
○PMTでは、一般的な方法とは全く異なるアプローチで体型に変化を起こします。
それは、正しい姿勢と日常生活における体の使い方です。
正しい姿勢をとるとお腹は引き上げられ、それだけで引き締まって見えます。その姿勢を習慣化すれば、お腹の中の筋肉やハムストリングス(太ももの裏側の筋肉群)、肩甲骨まわりの筋肉等、普段使われていない筋肉が活性化し、代謝も上がり痩せやすい体質に変化します。
さらに、体の余計な力みもなくなるため、太ももなどの余分な筋肉が削ぎ落とされ、スタイルも大きく変わってきます。

 

■痛いのは苦手だが、格闘技の動きを身につけたい
○PMTでは、格闘技ジムの指導員経験者が基本から丁寧に指導します。
無理なく、ポイントを押さえながら、キレのあるパンチやキックを身につけることができます。

また、護身術の練習も行いますので、女性の方にもおすすめです。